［京王〜種別幕・方向幕 特集］

■京王6000系　表示器パネルの製作

幕周りを6000系電車の一部に見立てたパネルを製作し、実機の幕式表示器に被せて、実物の雰囲気を醸し出してみました。リアリティにあふれ、よりディスプレイ性もアップします。

写真上：都営新宿線で活躍した表示(左)と、晩年、動物園線で最期を迎えた時の表示（右）の再現

写真上：京王6000系 表示器パネル完成品

●パネルの製作 　実は、製作過程の写真が残っていません。文字での説明が多くなり、分かりにくいと思いますが、イメージして頂ければと思います。

写真上：京王6000系の幕式表示機。表側（左）と裏側(右)。裏側の2本の太い筒が 　　　　　”方向幕”を巻いてあるドラム。その中央にある細い筒が蛍光灯。

１．パネルは2mm厚の透明アクリル板で製作。サイズはパネルを機械に装着した時に、機械部分全体が隠れるように少し大きめに設定。 縦300mm、横650mmで製作。アクリル板の購入とカットはオンラインショップの「ジーアシスト」さんにお願いしました。寸法も正確で縁の仕上げが素晴らしくきれいです。

２．パネルの装着位置が決まったら、幕の窓を付ける位置を割り出します。窓穴の大きさは、縦150m m、横370mmです。 ３．めくれ防止のため、カッティングシートをアクリル板のサイズより縦横それぞれ2mmずつ小さいサイズでカットします。色はアイボリーですが、物によって微妙に色が違うため、出来れば商品実物を確認した方が良さそうです。 次に、「２．」で決めた窓の部分を先にくり抜いておきます。

４．アクリル板に「３．」で作ったカッティングシートを貼っていきます。そのまま貼ると悲惨な事になるので注意。アクリル板とカッティングシートに、食器用洗剤を数滴混ぜた水を霧吹きでたっぷり吹き付けます。シートの糊の面にも吹きつけながら裏紙を剥がしていきます。出来れば二人でシワにならないようにしながら、アクリル板の上にシートを乗せます。丁度、水の薄い膜にシートが浮いている感じです。 ５．シートの位置が決まったら、中央部分から放射線状に、中の石けん水をゴムベラのような柔らかい物で、軽く押しつけながら外側へ追い出します。 シワが出来ないように優しく中の水と空気を抜くように貼っていきます。

６．４〜５日乾燥させたら、裏面も同様にカッティングシートを貼っていきます。裏側は蛍光灯の光が透過しないようグレーや黒などの濃いめの色を使います。基本的に表側のカッティングシートとと同寸法で、窓の位置が対になるように作ります。貼付後は、表面と同様に良く乾燥させて下さい。 ７．窓枠を製作します。1mm厚のステンレス板を、縦170mm、横390mmにカットします。ステンレス板はオンラインショップの「小口シャーリング」さんで購入。 ステンレス板も数種類ありますが、今回は「SUS430(2B)」という材質の物を使用しました。こちらのお店でも、カットや穴開け加工をしてもらえるようです。 窓の内寸は縦130mm、横350mm、角R20mm。ネジ留め穴は8カ所です。

パネル裏側

８．窓枠が完成したら、窓枠の穴位置に合わせてアクリル板にネジを通す穴を開けます。穴が開いたら、トラスネジとナットで窓枠を取り付けます。 ９．パネルの裏側に、表示器に装着する時のガイドを、「１．」で決めた位置になるように取り付けます。ガイドはL字のプラスチック棒をホームセンターで購入。 ガイドの内寸が、縦200mm、横490mmになるようにします。取り付けは強力両面テープです。表示器のフレーム等に当たる部分は少し削っておきます。 １０．表示器に装着した時にパネルが倒れないように、裏側にマグネットを取り付けます。表示器は鋼鉄製です。上手く固定できる位置にマグネットを数カ所付けて完成です。あとは、「KEIO」ロゴマークなどのステッカーを製作して貼れば、更に雰囲気抜群になります。

表示窓枠

表示器の枠部分にL字ガイドがハマる

ロゴマークなどを貼付すれば雰囲気抜群に

2024.4.20掲載